在宅ライターのひとりごはん ~毎日野菜やりくり生活~

フリーランス編集者兼ライターの自炊日記。時々ものすごく忙しくなるけど丁寧な暮らしをしたいのです(ただしお手軽にw)

梅干しを作る前に梅の種類について考えてみる ~フリーライターの梅仕事【11】~

梅酒、梅シロップ、梅ジャムに続きまして、

いよいよ梅干しづくり――と行きたいところですが、

その前にぶち当たった壁があるので、

そのことについて書いてみようと思います。

 

先日、青森県津軽地方に伝わる梅干し(シソ巻き梅漬け)を作った時の話を書きました。

www.ebinoosushi.info

 

この時は「2週間ほど漬けた後に種を取る」という作業が上手くできず、

種にごっそり実がついたままになってしまい、

紫蘇に巻く梅肉部分が小さくなってしまったわけです。

 

その反省を踏まえ、何かいい方法はないかと思い色々調べたところ、

こちらのサイトを発見しました。

kamatsuta.exblog.jp

 

こちらは梅干しではなく

一日塩漬けした梅から種を抜き、シソで巻いてザラメで漬ける、というものなのですが、

私が目指す種無し梅シソ巻きとかなり似通っています。

青森と岩手でお隣の県ですしね。

 

こちらは、塩漬けにした梅にぐるりとナイフで切れ目を入れてひねることで種をきれいに取っている様子。ほうほうなるほど。

 

というわけで、梅を数個塩漬けにして切ってみることに……

 

むにょ。

 

f:id:ebinooshusi:20200702144426j:plain

 

ダメでした。

柔らかい果肉が種に絡んで上手く種を取り出せません。

少し青みが残っている実を使っても同様です。

 

なぜだ……

元のレシピ通りに2週間ぐらい漬けなければ綺麗に種は取れないのか?

しかしそこまで漬けていたら逆に梅肉が柔らかくなって

余計に取りにくくなる気もする……

 

進退窮まって母に相談することにしました。

 

母「梅の種の取り方? 二つの木のまな板に挟んでちょっと体重掛ければ……

 

力技か。

 

私「いや青梅ならそれでいけるんだろうけど、完熟梅の方ね。

おじいちゃんは昔、黄色い梅を半分にして干してたじゃん」

母「完熟梅なら普通にナイフ入れれば取れるでしょ」

 

さすが元岩手県民、上記サイトの方と同じこと言っています。

 

私「それが取れないんだって。何でだろ?」

「……それ元々梅の種類が違うんじゃない?」

 

……あ。

 

確かに青森で紫蘇巻き梅干し作っている(有)いしたさんでは、

豊後梅を使っていると明記していました。

 

kaneshime-ishita.com

 

対して私が去年、今年と用意したのは南高梅

 

その辺に真相がありそうな気がします。

というわけでちょっと調べてみました。

 

 

南高梅について

 

南高梅といえば、梅に詳しくない人でも

名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。

スーパーに陳列している時も

ちょっとお高い「南高梅」か、

それ以外のちょっとお安い「青梅」に分かれていると思います。

 

まさに南高梅か、それ以外か」。

 

梅の世界のロー●ンドと呼んでもいいかもしれません。

 

梅の生産で有名な和歌山県が誇る最高級の梅で、

作付面積も他の種類に比べてダントツに広い人気の品種です。

果肉が柔らかくてフルーティなので、

梅干しにするにはうってつけ。

もちろん梅酒や梅ジュースにしても薫り高いものが出来上がります。

 

 

●豊後梅について

 

こちらは梅は梅でも、アンズとの交雑種であるアンズ梅というものになります。

花もアンズのような薄ピンク。

「豊後」と名がついているので、原産地は大分県なのですが、

耐寒性が強いため、今は主に東北地方、そして気候が似ている長野県で栽培されているようです。

てか色んなデータを見ていると、

「青森の梅」イコール「豊後梅」で定着してるっぽい。

とにかく実が大きく(南高梅が20~30gだとすると、こちらは30~40g)

果肉が厚いこと、そして酸味が控えめだそうです。

 

果肉が厚いということは、それだけ実がしっかりしているということでしょうか。

なるほど、これなら種に実がくっつくこともなく、

上手く取り出せそうな気がします。

 

思えば実家の庭にあったのも、この豊後梅で間違いないでしょう。

小さい頃、拾い集めて眺めた花びらも薄ピンク色でしたし。

 

 

●それ以外について

 

「それ以外」っていうのも何なんですが(汗)、

先述の「南高梅以外の梅」は何かと言いますと、

関東で出回っていて、群馬県産というのは

ほぼ白加賀梅」という品種で間違いないようです。

こちらは果肉がしっかりしていて肉厚ながら繊維が少ない……つまり滑らかな舌触りなのでしょうか。

また果汁もたっぷりで、梅ジュースや梅酒に最適だそうですが、

梅干しにすると南高梅よりしっかりとした食べ応えになるので、

それはそれで美味しいみたいです。

 

 

●つまり……

 

南高梅……種を取らず、柔らかな梅干しを作るならOK

豊後梅……種を取り、実のしっかりした梅干しを作るならOK

白加賀梅……実のしっかりした梅干しを作るならOK

 

ということになります。

 

白加賀梅については、種が取りやすいか否かは分かりませんでしたが、

実は今実験中だったりしますw

 

f:id:ebinooshusi:20200702161452j:plain

 

こちらは、梅の重量の10パーセントの塩と焼酎につけてちょっと五倍酢などを足して3週間ほど経った白加賀梅

元のレシピでは「2週間経った時点で取り出して種を取って3日間天日干し」とありましたが、

残念ながら関東は梅雨時です。

漬けたままにしておくしかありません。

 

青森は7月から梅が出回るので、

「2週間漬けておく」→「ちょうど梅雨明け」→「天日干し」

というスケジュールが組めるんですよね……

そこのところのズレがどう作用するのかは後々の記事で書くことにします。

 

そして豊後梅もネットで注文して出荷待ちですw

 

楽天やyahooではまだ取り扱っているみたいなので、

もし今からでも試してみようという奇特な方はリンク先に飛んでみてくださいね。

関東のスーパーにも同時期に並ぶかもしれませんが、ちょっと自信がない(汗)

 

 

 

 

 

 

それでは次の記事では、白加賀梅での梅干しづくりを書きたいと思いますが、

とりあえず今日はこの辺で!

 

 

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